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Medical Treatment Model(メディカルトリートメントモデル)

 旧来の「症状があるところを治療する」歯科医療では、口腔の健康を維持することはできないと私たちは考えています。病気の発生には必ず原因があり、その原因に対してアプローチをしない限りはどれほど質の高い治療を行ったとしても病気の再発を防ぐことができないからです。

 「メディカルトリートメントモデル」という診療システムは、初期のリスク評価、個々の患者に合わせた予防プログラムの立案、最小侵襲治療、再発防止のためのメインテナンスを基本とする診療システムです。このシステムで診療を行うことにより、様々な状況の違いに左右されることなく、全ての患者に対して高水準の予防歯科診療を提供することが可能となります。

初診検査

 全顎的検査を行うことからMTMによる臨床は始まります。口腔内写真やレントゲン写真を規格に則って撮影し、精密な歯ぐきの検査、唾液の検査を行います。

 検査によって分かることは、現在の口の中はどういった状況であるのか、今後どのようなリスクがあるのか、ということです。検査結果を元に、病気の原因除去のために必要な予防プラン、病気に対する治療プランを策定します。

 十分な時間を確保してお話しをし、ご納得いただいた上で診療を開始していきます。

原因除去のためのアプローチ

 歯を失う理由の3/4程度をしめるのが、口腔二大疾患と呼ばれるむし歯と歯周病です。歯に穴があく、歯がグラグラするといった典型的な症状が出るずっと前から、初期のむし歯と歯周病は発生しています。

 発症の前から、もしくは早期に発見し適切なマネジメントを行うことにより、病気による組織のダメージを最小限に防ぐことができます。生涯自分の歯を健康に保つために個別化された予防プログラムを策定し、病気の発生や進行を防ぐ環境をまず優先して作っていきます。

十分な時間をかけた適切な治療

 病気が発生しづらい清潔なお口の環境が整った後に、必要な治療を行っていきます。治療に際しては、必ずお口の中全体の状態を把握した上で、科学的根拠に基づく治療計画を立てていきます。

 基本的な治療を時間をかけて丁寧に行うことを重視し、被せ物や詰め物などの修復物の寿命ではなく、歯の寿命を最優先として考える最小侵襲治療を行います。専門性の高い治療に関しましては、各分野の専門ドクターと連携をしながら診療を進めることもあります。

メインテナンス

 良好な口の中の環境が整った後は、その状態を維持するためのメインテナンスを行っていきます。

 メインテナンスはお掃除ではありません。専門の歯科衛生士が患者個々の口腔内環境を把握した上で、むし歯や歯周病の原因であるバイオフィルム(バイ菌の塊)を定期的に除去し、個々のリスクに合わせて必要となる処置を行いながら、リスクマネジメントのために必要な指導を患者に行っていく継続管理です。

 目的は口腔の健康維持であり、生涯にわたる口腔の健康にとってなくてはならないものです。

​メディカルトリートメントモデルの具体的な流れ

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